財産分与の対象は原則、結婚期間中に築いた夫婦の財産が対象となります。 買った時に夫名義にした家など、名義上片方の物になっている財産も、分与の対象です。 しかし、結婚前から持っていた財産や、親から相続した財産のように、夫婦の協力で築いたのでない財産は、分与の非対象です。
1 現金や貯金など。 2 有価証券は株券や債権など。 3 不動産、土地や建物。 4 家具、電化製品テレビ、冷蔵庫、etc.. 5 生年金、共済年金 報酬比例部分が分割の対象です。 6 退職金、若い夫婦で勤続1年とかではほとんど退職金もないかと思いますが、熟年離婚の場合は、一番重要な財産分与になります。
既に退職して退職金を受け取っている場合は、退職金のうち、夫婦の結婚期間に積み立てた部分が分与の対象です。 まだ退職前の場合、退職金の受け取りは将来の話になります。 離婚の時点では、退職金の額も、退職金が出るかすら、まだ確定していないはずです。 ですから、退職前の場合、退職金の分与の方法は、まずは話し合いで決めることになります。 ただし、もし離婚裁判になった場合、下記1.と2.のどちらかの方法になることが多いですから、これが参考になります。
[1.将来受け取ると予想される退職金のうち、夫婦の結婚期間に積み立てた部分を、(まだ退職金受け取り前である)離婚時に分与する方法(ただし、将来受け取るものを離婚時に分与するため、利息分を控除)] すぐに支払えるだけの預金がある場合に適しています。 裁判離婚では、公務員や安定した会社が勤務先の場合には、将来退職金が出ることがほぼ確実ですから、この方法を使うことが多いようです。
[2.将来退職金を受け取った時に、夫婦の結婚期間に積み立てた部分を分与する方法] 離婚時には分与せず、将来退職金を受け取ったときに、分与する方法です。 将来(場合によっては何十年も先の)分与ですから、口約束で決めると将来トラブルになるかもしれません。 スムーズに実現したい場合、調停や公正証書の利用も検討する必要があるかと思います。 離婚時には分与せず、将来退職金を受け取ったときに、分与する方法です。 将来(場合によっては何十年も先の)分与ですから、口約束で決めると将来トラブルになるかもしれません。 スムーズに実現したい場合、調停や公正証書の利用も検討する必要があるかと思います。 7 貯蓄型保険金 8 借金、マイナスの財産として考えます。
※財産分与の非対象 1 結婚前からの財産結婚前に作った財産は分与しません。 2 相続財産、親族から相続した財産は、分与しません。 3 完全に個人の物、服や医療器具など。
財産の価値はどう決める?? お金や株券は一見して価値がわかりますが、家や土地などは価値がわかりずらいですね。 ちゃんと価値を評価して分与しないと不公平になりますし、後のトラブルの元です。 価値の評価方法は下記を参考に。 価値のわからないものや、離婚で双方が使わなくなるものは、売ってしまってお金で分与しても良い。
財産の評価方法 家、土地、近隣の同様の物件の売り出し価格を参考にする。 不動産会社に値段を聞く。 不動産鑑定士に依頼する。
※未払いの住宅ローンがあるときは、ローンを計算に入れるために下記①と②の方法があり、どちらを使うかは話し合いです。 ①と②では、購入時より不動産の価値が変動しているとき大きな違いが生じます。裁判では②を使うことが多いようです。 [①不動産評価価格から未払いのローン分を差し引き財産の価値とする方法] [②返済済みのローンの『元金充当分』を財産の価値とする方法]
・車 中古車の価格相場を参考にします。 最近は携帯からも、車の型式と年式を入力して、簡単に中古車の売却価格が見積もれる(例えばガリバー愛車査定)。車の型式と年式がわからない時は、車検証や、自動車保険の証書を見ればわかります。
・退職金 退職金額から、全体の勤続期間のうちの、結婚期間の割合に相当する分を計算します。
・家具、電化製品 中古で値段がつくものは、中古の市場価格を参考にして下さい。 逆に、中古で値段がつきにくいもの、例えば、テレビなどの電化製品は、10年たっても使えることが多いですが、一般的に5年が中古で売れる目安です。 もし売れたとしても良い値段にはなりにくいですから、こういうものは市場価格で評価するというよりも、現物で分与した方がよいと思います。 法律的には、厳密に金銭的価値を評価して分けるのが理想的、ということなのですが、実際には、家具などはまとめておおざっぱにいくらと考えてしまうことも多いと思います。一つ一つ細かく考えていくのもきりがないですから。 細かいところは、双方の言い分を合わせて、ざっくり交渉で決めて良いと思います。話し合いができるのであれば、例えば「テレビと冷蔵庫その他家電を全部あわせて20万円くらいの価値だ」とかいう感じで決めてはどうでしょうか。
※財産分与の割合は? 財産の分与は、財産分与の対象になる夫婦の財産を、単純に2で割ればいいのではありません。 財産を作り出した、夫婦それぞれの貢献度に応じて、分与の割合が変わります。 過去に離婚した人の例から、分与の割合には、だいたいの相場があります。下記を参考に。 なお、過去に生活費の未払いがあると、それを計算に入れて分与することがあります。
■財産分与の相場
・共働き夫婦の場合 夫50%:妻50%
・妻専業主婦の場合 夫50~70%:妻30~50%
・夫婦で自営の場合 夫50%:妻50%(ただし、夫婦の働き具合による。)
※財産分与のコツ 財産分与は、裁判や調停で離婚するのでなければ、原則、2人だけで決めることになります。 分け方も自由です。 2人だけで自由に決めるということは、もしちゃんと自分の権利を主張しなければ、貰えるものも貰えなくなるということです。 離婚する相手と話し合うのはなかなか大変ですが、2人の関係の金銭的な面からの清算という意味ですから、最後にちゃんと向き合って下さい。コツを伝授します。
■上手な財産分与方法
・妥当な分与の割合を考えましょう。 まず、このサイトの記載を参考に、自分が財産の何割を貰うべきか考えよう。
・分与する財産のリストを作る。 リストを元に、割合に従って、コレは夫、ソレは妻、と分けていこう。
・欲しい財産の優先順位を決めよう! アレは貰うからコレは譲る。と主張して!
・時には妥協も大切。 相手がいる問題です。 自分の意見だけでは合意できない…
・最後の手段は「調停」 どうしても合意できないときは、家庭裁判所に財産分与の調停を申し立てる!費用はたった数千円。(離婚調停のすべて参照) なお、離婚調停で離婚する場合は、離婚調停の中で、一緒に財産分与も話し合います。
※財産分与の税金
現金を分与するのに税金はかかりませんが、不動産や有価証券などを分与すると、税金がかかることがあります。
財産を分与する側とされる側とで、かかる税は異なります。
不安な方は、不動産や有価証券を分与するときは、予め税理士や税務署に相談し、どれくらいの税金になるか考えておくのがよいでしょう。
■財産を分与する側 ・譲渡所得税 財産の価値が、分与の時に、購入時より上昇していると発生。ただし、居住用の不動産には控除があったり、税金の軽減ができる方法もあり、例外が多いです。
■財産を分与される側 ・不動産取得税 不動産を分与されると発生。
・登録免許税 不動産を分与されると発生。
・贈与税 財産分与が過大なときに発生。
※離婚後の扶養? 夫婦の一方が離婚で生活が成り立たなくなるが、他方には経済的な余裕がある、という場合、離婚後数年に渡って、扶養の意味で、毎月お金を送金させることがあります。 一方がどうしても生活していかれない事情があるときだけの、特殊な財産分与です。 離婚後の送金ということですから、なかなか実現が難しいです。離婚調停で相談してはどうでしょうか?
■離婚後も扶養がある例
・子供が小さいため働けない ・病気で離婚後に就職できない
※知ってるとお得な財産分与!
■財産分与の期間
・財産分与は離婚後2年以内 財産分与は離婚と同時に貰うのが良いですが、もし貰っていないなら、離婚後2年以内は請求できます。
・財産の名義変更を! 不動産の名義を変えるなら必ず登記が必要!司法書士に相談。車や株券なども名義を変えて!
・節税の心がけ! 不動産など、分与の仕方によって税金も違ってきます。大幅に値上がりした不動産を分与するときは、離婚する前に専門家に相談することを勧めます。
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